紀伊山岳戦

平成28年1月8日〜11日




大野城の主郭





○1月9日

集合は午前10時半なので、宿でだらだら。

少し早目に駅へ行くが、時間を潰す場所も無く、パン屋で食べるあても無いパンを買ってしまう。


時間通りにKさんとYさんが到着。
昨日と同じレンタカー屋で、車を借りて太田城へ。






地図(GoogleMapをベースに作成、太田城はスペースの都合上カット)




太田城


左:来迎寺の門、右:寺の中にある石碑


右:終戦直後の航空写真(R506-4-66、国土地理院)


 JR和歌山駅の南東約500mにある、来迎寺周辺が太田城跡である。
 終戦直後の航空写真を見ると、薄っすらと環濠の跡らしきものが見てとれるが、現在は区画整理と市街地化で跡形も無くなっている。





日方城


左:東端から西を、右:東端の土塁…というか縁


左:中央部付近を、あきらかに平坦地ではない、右:東端付近、綺麗な平坦地ではない


左:南端の縁、右:同左を逆から、土塁…なのか?


左:西端、多少平坦地っぽいが狭い、右:三角点のある頂上付近を、自然地形だよなぁ


左:西端から南西を望む、右:城域と言われている部分の東下にある平坦地




 海南市の北にそびえる標高175mの城ヶ峰が、日方城である。
 途中まで車道があり自動車で登れるが、途中狭いクランクが設けてあり、物理的制限によって軽自動車しか入れないようにしてあるので注意(普通車でもコンパクトカーなら何とか行けるかもしれないが)。コンクリート舗装が終る辺りに車を停め、未舗装の林道を西へ行き、そこから尾根道を西上に登る。

 殆どが自然地形であり、平坦地がほとんど見当たらない。
 多少なだらかな山頂周辺を、土塁というか、縁のようなものが一周回っている、という感じのものしかない。陣城などにこうしたものがあるのは知っているが、本式の城でこんないい加減な造作の縄張は、見たことが無い。
 城ヶ峰の尾根筋や麓に幾つかの山城がある。Kさんは南東の尾根にある神田城の縄張図も準備されていたものの、登り口が見つからなくて諦める。





大野城・藤白城


左:農道脇にある縦走路入口、右:同左から少し東にある方形窪地、戦時中の遺構か?


左:藤白城の北下にある堀切、右:同左


左:藤白城主郭、右:大野城の西端にある堀切


左:西端付近の郭、右:その東の続き


左:西側の郭の南斜面にある縦掘、右:西側のピークを東から、手前に堀切


左:その堀切を横から、右:同左の南斜面


左:東西ピーク間の郭、右:東側の主郭の西下にある堀切


左:主郭、右:主郭を北下から




 城域の南下を農道が東西に走っているが、少し西側にある縦走路入口から入らないと、城域の南下は藪で直登は難しい。また車を置くスペースも厳しい。縦走路入口付近は軽自動車なら停められるスペース有り。
 ここに限らず、紀伊半島沿岸部は、みかん畑用の車道があちこちに整備されているのだが、道幅が狭く、また冬は収穫などで軽トラとのエンカウント率が高い為、遠回りになってもなるべく広い道を走るようにした方が良い。大野城に関しては、東西の稜線沿いに走る車道が比較的広い。稜線から南下へ下る道は、運転に自信が無ければ止めておくべきである。

 西側の424mピークが藤白城、東側が大野城となっている。

 藤白城は縄張図によると南斜面に面白い地形があるのだが、藪で近寄れず。縦走路沿いにあった北下の堀切と、山頂平坦部しか見れなかった。

 大野城は比較的良く手入れされている。主郭とその北下の平坦地は切り払われている。南斜面に幾つもの見事な縦掘があるが、藪で近寄り難く、また写真に撮影しても写真映えしないので凹む。





地蔵峰寺城


左:山頂平坦面、奥に貯水槽がある、右:北東端の土橋? 軽トラ用に幅が広げてある


左:寺近くの展望台から北を望む、右:地蔵峰寺



 大野城と同じ稜線に、地蔵峰寺があり、その西裏手に地蔵峰寺城がある。
 寺の裏手から、軽トラ道のような道が続いている。恐らくは山頂にある貯水槽のメンテナンス用かと思われるが、城の北東隅にある土橋らしき部分も、道が広げられてしまったようである。山頂に平坦地はあるが、城らしい遺構は見当たらなかった。





岩室城


左:主郭を南西下から、右:主郭から南西下の郭を


左:主郭、右:西を望む


左:南西下の堀切、右:その南西にある平坦地


左:南西端にある掘切、右:同左


左:主郭の南東下、右:南麓から



 城の、すぐ北下まで自動車で行けるが、道はかなり狭く軽自動車の方が良い。駐車場から城へは、獣除けの金網の扉を開けて入る。

 山頂の主郭付近は手入れされているが、主郭の南東下付近は荒れたみかん畑になっている。南東端まで行けるが、あまりパッとしない。





藤並城


左:北の掘、東側、右:北の掘、西側


左:北の掘を東から、右:東の掘を北から


左:東から、右:南東部


左:西の掘を南から、右:北西隅


右:1975年頃の航空写真(CKK749-C33-8、国土地理院)


少し離れた場所にある公民館に車を停めて歩く。

南側の堀は埋められてしまっているものの、他三方の堀は良く残っている。特に北側のものは綺麗である。
内部はみかん畑になっており、四周の堀しか見所は無い。








戦闘後前進で湯浅へ。

旅館が外れにあったこともあり、周りにまともな飲み屋が無かった。仕方なく旅館の近くにあった小さな飲み屋で夕食。




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