良質なガレキメーカーのコンブリックのキット。さて、戦艦レトヴィザンの登場です! これまた馴染みのない名前の戦艦。ロシアが対極東に準備すべく戦艦の頭数が急務だった当時。自国で造船できる技術があった国でしたが、何分、通商破壊に比重を於いた造船ばかりしていたので、当時の第一線である戦艦では2流の存在。技術的な勉強目的も兼ねて、外国に2隻を外注することとなります。この下りはチェザレヴィッチと同じで、アメリカ・フランスに発注した内のアメリカ仕込みがこのレトヴィザンとなります。同じくロシア側からは細かい要求は一切せず、大まかな仕様以外は一切を造船国に任せるといった注文のため、これまた思いっきり造船国のカラーで完成しています! 副砲が連装砲塔ではなく側面にズラリと並ぶ形はイギリス的な様式。とてもバランスの良い船で、実は当時のロシア艦では最優秀の実力艦だったと言われています。不運にも就航初期にエンジンで大きな事故をお越し、その印象を引きずった影響でバルチック艦隊の主力である5隻のボロジノ級の設計に選ばれませんでした。もしチェザレでなく、このレトヴィザンだったら・・・結果は変わっていたかも知れませんね。 旅順艦隊として黄海開戦の大きなダメージを受け、旅順港に引きこもっていたところ、日本陸軍の203高地から陣取った28センチ流弾砲により着底します。戦後は戦利品として日本海軍に引き上げられ、名前を「肥前」とあらためます。
日露海戦唯一のアメリカ艦船、イギリスやフランス、イタリアとはまた違った個性が感じられますね。流れるようなラインではなく、どこか直線的でズングリと末広がりなシルエットは、戦艦といった無骨なイメージが強調されている様でそれはそれで格好いいですね。
12000tと三笠よりは一回り小さいサイズ。前後対称の均等なシルエットに安定感を感じます。
丸い独特の砲塔は、ロシアの数少ない注文の一つでは?と予想しています。
3本煙突の戦艦は、珍しいタイプ!独特のクレーンの形状と合わせて、この船を見分ける特徴になってます。
曲がりくねった廊下がモデラー泣かせな戦艦ですね(笑)。通気管もやたら多いし・・・・。
不思議なのは、ロシア時代の資料は豊富なのに、肥前の資料や写真が少ないこと。(日本らしいね〜)
ペテロ、八島、チェザレ、レトヴィ と同じクラスで 露・英・仏・米 と国による違いを見比べると面白いですね〜。
後、ドイツとイタリアの船が欲しい所です。