戦艦 ロイヤルソブリン  1/700(コンブリック)


コンブリックのキット、ロイヤルソブリンでございます。このメーカーは物にもよりますが、最近の新キットはかなりカッチリと造られているので、最も安定しているガレキメーカーだと思います。恐らく、キットを創るにあたって、資料が充実しているかいないかで再現度も大きく変わって来るようですが、このロイヤルソブリンは特にシャープなモールドを見せている好キットですね。
さて、このロイヤルソブリン。有名なドレッドノートの登場がそうであるように、大きなターニングポイントを担った艦として有名です。1880年代後半当時、戦艦は高速化と航洋性を高める必要が求められ、それまでの乾舷の低いタイプの設計を基本的に見直し、このロイヤルソブリンから乾舷を高くするために甲板の層を増やした設計となりました。これにより凌波性と航洋性が向上し、ワンランク速い船に飛躍することが可能になります。以降、近代艦船の基本がこの艦の設計を踏襲することとなり、近代戦艦の祖として認識されています。同時に装甲も強化と主砲の大型化を実施した為に、重量が1万4千トンを越え、砲塔の装甲を犠牲にした露砲塔となります。走攻守のバランスの優れた優良艦だったとのことです。合計7隻の同型艦が作られますが、8隻目のフッドは装甲有りの砲塔にこだわり、結果、低乾舷の旧式艦と変わらない失敗作に終わります。
前ド級の戦艦を語るに良く引用される艦ですが、その独特の艦容も大きな特徴だと思います。クラシカルな露砲塔や並列する2本の煙突等が活かしていますね!イギリスらしいスマートな船体も相まって、どこか気品ある風格が漂う船だと思います。


冨士・八島のタイシップとなっただけのことはあり、イギリスらしいシルエットですね。

この船からですが、海軍大国イギリスの絶頂期の「二国標準」がここからはじまります。

いつもと違って白黒パターンの塗装にしてみました。パンダ塗装とは言いませんが(笑)、仲間内では通じます(笑)

何かどこかで観た感じがしてたのですが、パトカーの色がそのまんまですね。

この黒い船体のデメリットは、手間もそうですが、防雷網の支柱など、ディティールが隠れてしまうことですね。

この露砲塔の存在は、前ド級の船を好きになってから始めて知りました。何だかカットモデルのようですね。

姉妹艦に、エンプレス・オブ・インディア、ラミリーズ、リパルス、レゾリューション、リヴェンジ、ロイヤル・オーク

と合計7隻の同型艦が作られます。14000トンクラスの同型艦が7隻!当時の圧倒的な国力をかんじる側面です。

このクラシカルな雰囲気は好みが分かれるところでしょうが、何とも言えない味がありますね。