「イタリア軍」というと装備も兵士も貧弱だというイメージがありますが、どこにでも例外はあるもので、この車両の装備するアンサルド社の53口径90?対空砲はドイツの88?砲に匹敵するイタリア軍の最優秀野砲として知られています。
ランチアのトラックに90?砲を積んだこの車両は機動力と打撃力を併せ持つ移動砲台として期待されましたが「例外」は重ならないもので、生産数の少なさと兵士の錬度の低さから活躍の場も無く撃破されていきました。
キットはクリエルモデルから出ている1／35としては唯一のものです。古いながら精度も高い良いキットですが、説明書の解りづらさには難儀しました。
同じトラックでもアメリカやドイツと比べると妙に色気があるのはさすがイタ車です。
ランチアの3/RO重トラックは牽引能力6.5トンのパワーを有する当時のイタリア軍の主力輸送車であり、
フィアットと双璧をなしていました。
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90?砲は英軍のマチルダⅡも撃破可能だったと思われますが、残念なことに記録が残っていません。
砲の生産数が539門でしかないうえに対空砲や沿岸防御、さらには戦艦などにも装備されたため
この車両の数は100両を超えなかったと思われます。