イタリア爆撃機の代表といえば本機でしょう。その三発の独特のスタイルで広く親しまれています。元々1934年に初飛行した時は乗客用に8座席を持つ旅客機でしたが優れた性能のため軍用に転用。1936年から配備され空軍の搭乗員にも歓迎され、スペイン内戦では大活躍しています。運動性の良い本機は雷撃にも使用され地中海で英艦隊を攻撃してます。低速の部類なのに活躍できたのは運動性と撃たれ強かったかららしい。
長く大きな直線的な主翼、対照的な丸いラインの尾翼、四角い胴体と特徴的な本機のスタルが良く分かるアングル。サンドとオリーブグリーンの迷彩、本機は比較的大まかな塗り。濃密な塗りのものもよく見られますが、オリーブグリーンは少し明るめに調色してみました。ファスケスを付けないイタリア機もまた一興。
サイドビューは、三発機らしい機首と主翼のエンジンの位置、胴体の背の銃座、特徴的な垂直尾翼のラインがよく分かります。
スペイン内戦時のマーキングの方向舵の白に十字と胴体の黒丸はイタリア王国軍とまた違った趣があります。
胴体下のゴンドラには死角になりやすい後下方をカバーする銃座があるのも特徴。
その独特な背中の銃座。気流の乱れを防ぐというためのフェアリングを考えてか・・・。動力銃座が動くと気流が乱れて安定性に影響を与えた・・・という爆撃機開発のトラブルはよく残されている話なのでそこまで考慮したのかも。特徴ある尾翼も面積が大きいのは複葉から単葉への過渡期に良く見られた。本気もその例の一つらしい。水平尾翼には下面に胴体からの支柱が伸び、上面には垂直尾翼に張線が延びています。胴体後半も尾翼も羽布張りと、この辺が古風。
黄独特の顔を持つ本機。三発というだけでなく操縦席後ろの銃座の“コブ”が大きな存在感を持たせているように思えます。
スパルビエロ(英語ならスパローホーク)は灰鷹という小型の鷹の事ですが、確かに獲物を狙う精悍さも伺えるアングルです。