北海道の岩場を守れ! 北海道フリークライミングネットワーク

はじめに☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 北海道の主要な岩場のうち、2つの岩場が道路改良工事や採石等で存亡の危機に立た
されています。「赤本(フリークライミングルート図集:北山真編 山と渓谷社刊)」
や平山祐二氏の「神威 5.13c」でもおなじみの赤岩青巌峡(あかいわせいがんきょう
)と、
現在休刊中の「岩と雪」に掲載された広告「孤高の人」でインパクトを与えた吉田和正
氏の「ハードラック・トゥ・ミー 5.14a」で知る人ぞ知る名寄・見晴岩(なよろ・みは
らしいわ)です。
 岩場の存続問題をきっかけにして、個別ばらばらだったクライマー同志の横の情報連
絡を密にし、対外交渉などを行うために平成8年4月に北海道フリークライミングネッ
トワークという会が組織され、活動を始めました。幸い、岩場を守るための活動に対し
て多くの方々の賛同を得ることができ、現在では北海道を中心に全国各地の70名以上
の個人会員に加え、札幌山の会、山梨スポーツクライミング協会、北海道大学自然と親
しむ会野客の3団体の団体加盟も得ることができました。
今回、北海道FCNでは上記2つの岩場の存続問題について、全国のみなさまにご協力
をお願いすることにしました。具体的には
(1) 岩場の存続を要請する署名運動へのご協力
(2) 岩場の存続を要請するハガキ送付活動へのご協力     の2点です。
   身近な方に署名を集めてくれるという方はご連絡を下さい。署名用紙をお送りしま
    す。また、各地のクライミングジムやクライミングショップ等にも署名簿、ポスタ
    ーなどを置かせてもらう予定です。
 署名は集めることはできないが、岩場の存続活動には賛同するし力も貸す、という方
はハガキを書いて、下記までお送り下さい。
◎宛先:070 北海道旭川市花咲町3丁目4067 C301 竹内方 北海道FCN
◎内容:下記を参考に、岩場の存続を訴えて下さい。住所氏名は必ず記入して下さい。
◎赤岩青巌峡、見晴岩を、それぞれ別のハガキでお送り下さい。

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1.赤岩青巌峡と道路建設の問題についての経緯
 赤岩青巌峡は川沿いの山腹(砂利道の村道付近)に散在するチャートの岩塊を登るエ
リアです。道道(他の地方で言う県道)と村道の改良工事(拡幅工事)が進められてい
るため、平成7年に有志が状況を聞きに行きました。その結果、現在砂利道の道路を2
車線の舗装道路に改良する計画で、赤岩青巌峡付近は平成10年位から工事にとりかか
り、このままでは道路が岩のすぐそばになるため、落石や崩壊の危険を避けるために岩
は撤去されるか、落石防止ネット等がかけられるなどの対策が取られ、道路脇の岩は登
れなくなることが判りました。
 北海道FCNでは、岩場の存続を関係機関に強く求め、結局、村・道路事業者(北海
道)・地主(営林署)との4者協議を開くことになりました。村、道路事業者からは道
路の安全性を確保した上で、岩場の存続に極力努力する、というコメントがあり、現在
、岩の基礎の調査、安定性の検討などが進められています。今後、より強く岩場の存続
を働きかけるために、全国からの声を添えて、申し入れを行う予定です。

2.名寄・見晴岩と採石の経緯
 平成9年1月27日の地元地方紙・名寄新聞に以下のような記事がのりました。
「名寄市とその周辺で進められている国道のバイパス工事などの建設工事の資材として
採取に要望があるため、名寄営林署管内の見晴山を採石場とする検討を進める予定」
 名寄見晴岩(クライマーは見晴山を見晴岩と呼ぶ)は10数年前の第1次集中開拓を
経て、2〜3年前に第2次開拓を迎えた岩場です。ルート数は5.14a/bを筆頭に約40
本。
まだ高難度ルートの開拓の余地の残されている貴重な岩場です。見晴山にはハイキング
コースもあり、遠足等の場になっていることもあって市民にも親しまれている山(丘?
)です。
 名寄周辺で国道のバイパス工事を進めている旭川開発建設部・名寄道路建設事業所に
確
認したところ「採石させて欲しいなどという要望をしたことはないし、今後もする予定
など無い」とのことでした。
 営林署に電話してみました。その結果
平成9年の夏から「森林アセス」というものをやって、森林(林業)に関する影響等を
調査検討し、採石を許可するかどうか判断する。森林アセスには1年くらいかかる(結
論が出るのは平成10年度夏?)。森林アセスにはハイキングや岩場の利用などという
項目は含まれない。一般の縦覧などもない、内部検討である。市には意見を聞く。2月
18日に地元で説明会を開いている。教育委員会からは見晴山を残して欲しいという要
望も出されている。岩登りに使っているということは認識していなかった。
ということでした。地元では採石に反対する動きも出ているようで、山の店にも「クラ
イマーも使っているようだが、どう考えているか」というような問い合わせもあったよ
うです。北海道FCNでは、見晴岩は非常に貴重なクライミングエリアなので採石は別
の箇所でやって欲しい、という基本方針で、見晴岩を手つかずで残すために、名寄営林
署及び名寄市に働きかけをしていく予定です。

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本ネットワークの活動等に関するお問い合わせは
北海道旭川市花咲町3丁目4067 竹内方 北海道FCN事務局  又は
E-mail  QYR02266@nifty.ne.jp    まで。
(お手数ですが、全角の「@」を半角の「@」に修正してください)

Date: Mon, 09 Jun 1997 13:29:00 +0900
From: 竹内 正信
Subject: MIHARASI-IWA SYOMEI TYUUSI BY TAKE

見晴山の採石に関する署名活動を中止します

6月1日(日)付けの名寄新聞に「見晴山周辺の採石を断念」という記事が載り
ました。タイトルは「見晴山周辺の採石を断念」「ボーリングで砂岩判明」
「名寄営林署 自然保護問題も同時決着」となっています。記事を読むと
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見晴山での採石に対して反対の動きがあるので、営林署では見晴山自体の採石は
避けて周辺部で採石をするよう方針を変えて見晴山の東側でボーリング調査をし
たところ、期待していた安山岩ではなく砂岩が出てきてしまったため周辺部での
採石も中止する。
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ということのようです。記事を読む限りは当面採石が再開されることはないよう
ですので、見晴山の採石に関する署名活動は中止します。なお、赤岩青巌峡につ
いては今年度は岩の転倒防止工法等の対策工法を検討する重要な年ですので、赤
岩青巌峡に関する署名活動は引き続き進めていきます。できるだけ多くの方の署
名を集めて、赤岩青巌峡の岩場の保全を求めて行きます。

見晴山の採石に関して、すでに集めた署名は、赤岩青巌峡に関する署名を送って 
頂く時に、いっしょに送ってもらうことにしました。(せっかく協力していただ
いた署名なので、何かのときのために北海道フリクラネットで保管しておこうと
考えています)

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*  繰り返しますが、赤岩青巌峡については引き続き署名を集めています   *
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ご協力、ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

                                    北海道FCN・世話役一同

ということになりました。肩の荷が一つおりました。ホッ・・・。
TAKE ★竹内正信★  QYR02266@nifty.ne.jp
(お手数ですが、全角の「@」を「@」に修正してください)


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