伊王島



左:米軍の航空写真(M359-21、国土地理院)


伊王島にも電測分隊と照空分隊とが配置されていたが、画像精度の高い航空写真が無い為に正確な場所を検討できない。長崎要塞及独立混成第122旅団関係資料の地図だと、標高105mピークの北西にマークが書かれており、現在の多尾市営住宅の付近にあったのではないかと思われる。


また伊王島には第17重砲連隊の28cm榴弾砲4門と10cmカノン砲4門も配備されていた。長崎要塞及独立混成第122旅団関係資料によると、28cm榴弾砲は北西端の75mピーク付近にマークが書かれており、北東麓に砲座が置かれていたのかもしれない。射撃方向は外海。そして10cmカノンも当初は同じく75mピーク付近に外海に向けて配備されていたが、後に大明寺村に洞窟砲台を築いて移し、射撃方向も福田村の方角となったらしい。



日付 高射戦記、砲兵沿革史、復員省資料等による記事
昭和20年6月 タ号3型1基 (高射砲隊電測小隊配置状況表より)
昭和20年8月 タ号3型1基 能(電波標定機配置表より)
米軍引渡 高射砲第134連隊 照空第7中隊 電測小隊

電波標定機1
探照灯1、管制器1、発電トラック1
聴音機1
電話2


第17重砲連隊分:
28cm榴弾砲4
38式10cm榴弾砲4(38式10cmカノン砲の間違いか)
機銃6(59990、空砲750)
榴弾砲弾(全種類)1494
10cmカノン砲弾831、砲弾ケース831
信管(全種類)2493、強装榴弾砲弾(全種類)200
第一砲弾200、特殊弾?367、代用弾83、空砲34
探照灯2
火器用望遠鏡21、測距儀1
海岸砲用射撃盤1

電話59、信号灯6