96式探照灯の200Aが基準であった。大和型搭載の150pでは300Aであった。
陸上防空用探照灯能力の増加の要望に対しては、艦船用同様150p300Aとすることとし、準備を進めたが、実現するに至らずして終戦となった。
[38]
構造資材の転換節約と多量生産上の見地より、呉工廠を主体とし、製造会社と数次に渡り、研究会を開き機構の簡易化を計った。主として生産数増加を要した陸上用150p、艦用75p、40p探照灯につき実施した。
イ)部品数が余りにも多い点で多少の性能の低下、操作上の不便は忍ぶこととし、出来得る限り部品減少を計った。遮光扉の廃止等がその大きな例である。
ロ)ボールベアリング入手難に対しては、支障なきものは極力スリーブベアリングに転換すると共にボールベアリング使用種類を極限した。
ハ)歯車製造能力特にベベルギヤ−の製造能力不足したので歯車機構をスパーギヤーを主とする如く簡易化した。
[38]
海軍基地防空用としては、同上の96式150p陸上用探照灯を昭和16年から終戦まで引き続き数百組を納入した。
[15]
スペックについては、
[7]に詳しい記載がある(原文では照空灯になっていたが探照灯に直した。光力は原文のまま):
96式150p探照灯(陸用)一型
全重:1520s、光源強度:13600燭光、反射光有効照程:12000m、
反射光有効照径:300m、焦点距離:650o
孤光電圧:直流83〜87V、孤光電流:直流200A、孤光長度:約30o
陽極岸棒:30分、陰極岸棒:90分
96式150p探照灯一型改一
全重:1480s、光源強度:13600燭光、反射光有効照程:12000m、
反射光有効照径:300m、焦点距離:650o
孤光電圧:直流85±2V、孤光電流:直流200±10A、孤光長度:約30o
陽極岸棒:30分、陰極岸棒:90分
96式150p探照灯一型改一甲自動車付
全重:3150s、光源強度:13600燭光、反射光有効照程:12000m、
反射光有効照径:300m、焦点距離:650o
孤光電圧:直流83〜87V、孤光電流:直流200A、孤光長度:約30o
陽極岸棒:30分、陰極岸棒:90分