黒島番岳 防空砲台・特設見張所






左:米軍の航空写真(M196No1-10、国土地理院)、右:国土地理院の航空写真(CKU7425-C20-3、1977年頃)


国土地理院の航空写真(MKU675X-C12-2、1967年頃)


右:引渡目録での配置図


航空写真を見ると、黒島の番岳山頂付近に施設が写っている。
番岳山頂には探照灯の指揮所らしい建物が2基写っている。建物の屋上に置かれているタイプの探照灯だったのかもしれない。ただ聴音機のすり鉢状地形が見当たらない。

番岳の東側には大きなすり鉢状地形がある。聴音機のものよりもかなり大型で、射撃用電探や探照灯用電探のものと思われる。Googleの衛星写真を見る限り、現在でも地形は残っているようである。


百合岳と同様に、元は防空砲台だったものが高角砲の一時撤去によって特設見張所になったようである。
他に名切と田代に15cm平射砲が1門づつ。





日付 佐世保海軍警備隊戦時日誌及び引渡目録による記事
昭和16年12月 配備一覧
昭和17年2月 配置図:8cm2、90cm探照灯1、聴音機1
昭和17年4月 官房機密1064号、高射砲台電気兵器移設訓令、4/29完了
昭和17年5月 配置図:8cm2、90cm探照灯1、ヱ式聴音機1
昭和19年3月 3.10〜22、8cm2門、射撃盤、8cm双を高岳へ移設
昭和19年7月 機佐鎮232号、7/25、高島番岳の110cm探照灯移設工事開始
昭和19年9月 9/29、110cm探照灯移設完了
配置図:90cm探照灯1、ヱ式聴音機1
付表記事:官房艦機密第968号により一時備砲撤去中
昭和20年4月 配置図:150cm探照灯1、二式聴音機2(ヱ式?)
付表記事:官房艦機密第968号により一時備砲撤去中
昭和20年?月 引渡(引渡目録):
25mm2、探照灯2、管制器2、電探1、聴音機1、12cm双1、発電機2、D発電機2

兵舎 木造平屋2 110m2、付属家屋 木造平屋2 48m2



引渡(米軍資料):
150cm探照灯1、探照灯計算機1、聴音機1、12cm双眼鏡1、探照灯操作電探1



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