野母崎 特設見張所




2011.2.5 探索
2011.9.12 ほぼ新規作成



右:駐車場から遠見山を望む



主要部(IからAにかけて)



左:地下指揮所、右:北の電探所N



左:南西の電探所O、右:詰め所?P



引渡目録での配置図


(以前は権現山の山頂付近と書いていたが、現地に行ってみると誤りであることが判明。あちらは陸軍の警戒機らしい)

野母崎の手前、脇岬の集落の北にそびえる遠見山の山頂周辺に特設見張所があった。
山頂(A)に11号電探、その西の尾根(G)と更に南西の尾根(P)、そして北の尾根(N)にそれぞれ13号電探が配備され、山頂の東下(L)には指揮所らしい地下壕、また山頂付近には4基の機銃座が作られている。電探の数が引渡目録(米軍:11号2基、13号2基、佐世保警備隊:電探3)と合わないが、その辺の事情は不明である。

地元の方の話によると、海軍が来ていて麓の寺に寝泊りしていたとのこと。「栄光の海軍電測仕官」の記述でも寺と小学校に分宿していたとある。ただ引渡目録内の地図に兵舎等の記述があることから、恐らくは寺のある谷の奥付近に兵舎や発電所を建設していたのではないかと思われる。


また、他に7cm野戦高射砲が2門と2m測距儀もあったらしいが、どの辺りにあったのかは不明。海兵隊第5師団の地図では野母漁港の西岸の畦津の集落付近に7cm2門と描かれている。


詳細

 主要部
 地下指揮所
 北の電探所N
 南西の電探所O
 詰め所?P



日付 佐世保海軍警備隊戦時日誌及び引渡目録による記事
昭和16年12月 特設見張所
昭和19年9月 付表:特設見張所(甲)、記事:当分配員せず
昭和20年4月 電波探信所新設工事続行中
付表:特設見張所(戊)
昭和20年5月 電波探信所工事中
昭和20年?月 引渡(引渡目録):
電探3、受信機1、無線電信機2、探知機2
13mm4、7cm野高2、2m測距儀1

兵舎 木造三角5 130m2、兵舎付属家屋 木造平屋丙級5 40m2


引渡(米軍資料):
電波探信儀:2式1号1型改3 2基、3式1号3型 2基
レーダー傍受受信機2
無線送信機2、受信機1、12cm高角双眼鏡1



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