1等戦艦 八島 1/700(シールズモデル)


シールズモデルのレジンキット、八島の製作です。六六艦隊の戦艦として、日本が初めて所有した本格的な戦艦2隻の妹です。日清戦争手前の段階で、一番の驚異となっていた定遠・鎮遠といった清国の戦艦に対抗すべく、日本にも戦艦を配備させることが急務でした。しかし、戦艦といった莫大に予算の掛かる買い物に、政府議会は難色を示しなかなか採決されません。この状態を嘆いた明治天皇が、内廷費の予算の縮小と減俸で捻出させるといった気骨のある詔勅を出したため、議会もあわてて承認したといったエピソードがあります(結局、日清戦争には間に合いませんでしたが)。発注先はイギリス。天才フィリップ・ワッツ氏の設計で、先端の技術を惜しみなくつぎ込んだ造船でした。12000tクラス!装甲・攻撃力と竣工時、世界最強の戦艦だったとのこと。待望の戦艦とあって、日本を代表とした「富士」「八島」と銘々されました。主砲の30.5ミリの2連装の砲台は、後の4隻の戦艦と共通の装備と堂々たる内容です。日露海戦において、戦艦「初瀬」の触雷を救援すべく行動中に、同じくこの八島も触雷し沈没してしまう最後でした。
木の葉の様な船体形状はイギリス艦のスマートなライン!六六艦隊の戦艦全てがイギリス製とあって、この当時の戦艦はイギリス戦艦のプロトタイプといった感じらしく、この八島は特に、イギリス色が感じられるシルエットです。小型の巡洋艦に巨砲といった日清時の艦様はまさに日本の地位や経済を象徴していた時期、その当時にあって、第一線級の戦艦の購入は不相応だったはずです!待望の本格的な戦艦の登場に、当時の日本ではかなり興奮したのではないでしょうか。


2連装の砲塔が洋なしのような形状が当時のイギリスの特徴です。三笠や敷島ともまた違う形状なんで面白いです。

富士との違いは、通気管(八島はかなり大型)の形状や艦尾のラインが違うようです。外舷線は黒にしてますが、

八島は正確には赤のラインだったそうです(黒は富士)。

触雷した戦艦「初瀬」の後を追うように沈没してしまったこの八島 六六艦隊の戦没はこの2隻だけでした。

偶然にも、どちらもアームストロング社製だったとのこと。確か事故で沈んだ吉野も同じだったはず・・・。

良いキットなんですが、何故かもう流通はしていません(絶版なのか?)。見つければ即ゲット!オススメできます。

でもって、ちょっとだけ製作課程つくったので、興味のある方はどうぞ。

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