観音崎 砲台 7cmカノン砲台周辺


全体図






左:円形窪地Dの東側、右:同左西側


左:平坦地Eを東から、右:同左西隅


左:平坦地Eの西上の段、右:同左の南下の石垣と階段


左:平坦地Eの北下にあるコンクリート壁、右:同左


左:平坦地E周辺にあったホーロー引きのヤカン、右:ビン


ピーク東側尾根:

 砲座や観測所のあるピークから東に伸びる尾根上に、幾つかの施設跡がある。
 Dには直径2m前後の円形窪地が2ヶ所ある。機銃座か蛸壺辺りかと思われるが、詳細は不明。

 その西には東西に長く、2段になった平坦地Eがある。南側には石垣が、北側には鉄筋コンクリートの土留めがある。ただ北側のコンクリートは、鉄筋盗りで破壊されている。周りのコンクリートカスの量を見るに、ただの土留めではなく、元はかなり大きな構造物だった可能性がある。
 またEの周辺にはホーロー引きのヤカンや、ビンが転がっていた。そして北の側にケーブル溝が東西に走っている。






左:指揮所Fのあるピークを南東下から、右:同左にあるコンクリート片


左:指揮所ピークへ登る石段、右:指揮所Fの北西下


左:指揮所Fの北西下の西側、右:同左東側


左:指揮所Fを北から、右:同左内部を西から


左:指揮所F内部、北西にある測距儀基礎、右:F内部の北東側

 
左:測距儀基礎拡大、右:F内部南東側


左:伝声管? ケーブル用の穴?、右:F南側の出入口


左:指揮所Fの南側出入口を南西から、右:露天指揮所Gを南東から


左:Gの円形窪地の1つ、右:同左


左:Gの円形窪地の1つ、右:指揮所Fピークから下る石段


観測所Fとその周辺:

 標高146mピーク周辺には観測所Fとその付属施設らしきものがある。
 中央部に南北7m東西10m弱の方形窪地がある。測距儀の基礎が内部北西寄りに残っているところを見ると、ここにコンクリート造りの観測所があったようなのだが、殆どのコンクリート構造物が粉々に破壊され、どのような構造だったかが想像もつかない。鉄筋を抜くために粉々にされたコンクリートは、Fの内部と、ピーク南下の通路M周辺に捨てられている。ここの破片らしいもので一番大きなものは、ピーク東下の通路下に転がるコンクリート片だが、観測所の屋根の破片というには難しい。方形窪地内部にもコンクリートが残るが、どちらかというと、観測所の構造物と土部分の間にコンクリートが流れ込んだだけのようであり、恐らくはその内側に厚い壁を持つ構造物があったようである。砲座の位置と、測距儀の位置から、西面から北面にかけてスリットが設けられていたのではないかと推測される。

 Fの西側には、円形窪地群Gがある。内側が石垣で、大きさや形などから、対空用の観測所ではないかと思われる。
 Fと砲座Hの間に石垣造りの方形窪地が2ヶ所あるが、用途はわからない。






左:砲座Hの北東下の石垣、右:平坦地Iを東から


左:砲座Hの西側、右:同左南側


左:砲座H中心部から東に伸びる通路を、右:砲座Hの南面


左:基礎跡と砲側弾薬庫、右:基礎跡


左:砲座Hの北縁、右:砲座Hの東側の砲側弾薬庫


左:砲座Hの東へ伸びる通路から砲座方向を、右:通路途中にある掘り込み部


左:通路分岐部近くにある地下水槽への穴、右:通路分岐部(ピーク東下)


左:ピークの南を回る通路、右:同左にあるコンクリート屑M(Fを崩したもの)


砲座Hとその周辺:

 ピークの北下に、7cmカノン砲の砲座Hがある。
 砲座の内径は約7mで、中央に砲座基礎、そして内部に1ヵ所と通路脇1ヵ所に幅約1.4mの砲側弾薬庫がある。砲座基礎部は鉄筋盗りでアンカーボルトを抜くために穴が掘られている。7cmカノンは野戦高射砲と同じく脚付きなので、野戦高射砲の○特のようにコンクリート基礎があるとは思わなかった。砲座の北下は高石垣になっている。Hの西下には平坦地Iがあるが、用途はわからない。

 砲座Hから東へ通路が出ている。途中、南斜面に掘り込み部があるが、用途不明。またその先に(地図には入れ忘れたが)地下水槽への入口と思われるコンクリートの穴が開いている。通路はそのままピークをぐるりと回りこみ、残りの砲座2ヶ所と、麓へ続く道へと続いている。丁度砲座への道と麓への道の分岐付近に、Fを崩したコンクリートカスが積もっているMがある。ここまで細かく崩さなくても…というくらいに細かく、よく調べるまでこれが何かわからなかった。






左:砲座Jの南側、右:砲座Jの北側


左:砲座J内部の西側、右:同左東側


左:砲座Jの基礎跡と北東側の砲側弾薬庫、右:基礎跡


左:砲座Jの南側の砲側弾薬庫、右:同左から南側に伸びる通路


左:通路脇の掘り込み部、右:通路脇の地下水槽への穴


左:JとKの分岐部を東から、右:分岐部


左:分岐部から砲座K(西)方向を、右:分岐部から砲座J(北)方向を


左:砲座K入口、右:同左にある砲側弾薬庫


左:砲座K内部、右:北東側の砲側弾薬庫


左:基礎跡、右:砲座K内部から入口(東)方向を


左:コンクリート屑Mを西から、右:砲座Kの西下から南西へ下るケーブル溝L




砲座Jと砲座K:

 ピークの西下に、砲座Jと砲座Kがある。どちらもHと同じく、内径約7m、中央に砲座基礎跡、内部に1ヵ所と通路に1ヵ所の幅約1.4mの砲側弾薬庫がある。
 砲座Jは3基の砲座の中央で、南東に角部がある。また3基の中で一番状態が良い。ここの砲座基礎もアンカーボルトが抜かれている。南に伸びる通路の南西脇に掘り込み部があるが、ここも砲座Hのそれと同じく用途不明である。また砲座Kとの分岐付近に、地下水槽への入口と思われる方形のコンクリート穴がある。

 砲座Kも他の砲座同様に砲座基礎からアンカーボルトが抜かれている。またKの南西下付近から、ケーブル溝Lが南西下へと向かっている。






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