小榊



左:米軍の航空写真(USB15-R16-140、国会図書館)


米軍の航空写真(左:USB15-R16-139、右:、USB15-R16-271、国会図書館)


左:米軍の航空写真(R216-85、国土地理院)


西泊中学校の南西の標高140m付近に小榊陣地がある。
砲座は全て埋められてしまっているが、他の遺構は比較的良く残っている。というか石垣が素晴らしく、まるで出来の良い近世城郭のようである。

敷地内を遊歩道が通っているものの、鬱蒼として不気味なので、もう少し何とか整備してもらえないかと思う。


訂正(2012.5.7)
当初は北西部にある円錐状窪地を標定機としていたものの、北九州周辺の陣地を探索していく過程でこの窪地が聴音機のものであることが判明したので訂正する。
米軍資料では電波標定機(radio locator)と書かれているのだが、日本側の資料で裏付のある伊王島、星取山、神島以外の殆どの高射砲陣地にもそれぞれ配備されていることになっており、これでは数が多すぎることから、記録ミスの可能性もある。実際のところは良くわからない。




探索記録:(2011.2.5探索)



 ・電波標定機 聴音機、照空灯
 ・兵舎(北部)
 ・兵舎(南部)
 ・高射砲施設
 ・弾薬庫




日付 高射戦記、砲兵沿革史、復員省資料等による記事
昭和18年8月 独立防空第21大隊 高射砲中隊 7cm高射砲6門
昭和19年6月 防空第134連隊 高射砲中隊 7cm高射砲6門
昭和20年4月 高射砲第134連隊 高射砲中隊 7cm高射砲6門
昭和20年6月 高射砲第134連隊 高射砲第1中隊 特7cm高射砲6門
昭和20年8月 高射砲第134連隊 高射砲中隊 7cm高射砲4門
米軍引渡 高射砲第134連隊 高射砲第2中隊 2個小隊

7cm高射砲4(砲弾2073、信管2180、代用弾100、空砲70)
3m測距儀2、航速測定器2、射撃盤1
89式10cm対空監視双眼鏡1
電波標定機1
探照灯1、管制器1、発電トラック1
聴音機1

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